三木清の『人生論ノート』が面白い。(恥ずかしながら、この年齢まで三木清の名もこのエッセー集の存在も知らなかった。高校入試関連の仕事をしていた友人によれば、試験問題でよく使われるそうなので、知らなかった私が無知なのだろう。)
このエッセー集は、著者が死、幸福、怒りなどのお題について考えを述べるという構成になっている。どのテーマも誰にでも通じる普遍的なものであり、文章の長さも手ごろなので、日常の隙間時間に思考するのにちょうどいい。三木清の哲学への入り口としてもうってつけだ。
この作品のなかから気に入った章を選んで紹介したい。