新しい年が始まった。
だから?
年号のおしりに「1」がついたところで何が変わるのでもないでしょ?
全くその通り。100パーセント正しい。
年が明けたからといって人生がリセットされるわけではないし、
年初の抱負を立てるなんて馬鹿げた習慣だ。
一日が他の一日となんの区別もつかないような日々を生きていると、区切りという概念に意味を見出せない。
そうは言いながらも一年の目標は考えた。
昨年の仕事をふりかえったとき、目標が明確でないと周囲に振り回されるだけだということに気がついたからだ。
気づいたことはそれだけではない。
より重要なのは、「具体的な目標がないのは、現実を把握していないことと同義だ」という気づきだ。
大切なことだから覚えておいてほしい。
「具体的な目標がないのは、現実を把握していないことと同義だ。」
つまり、あなたが具体的な目標を持っていないのは、あなたが現実を見つめることから逃げているからなのだ。
足元の冷徹な現実を見たくないし、この先どうなるかを考えたくない。
現実に対する拒否反応。それがあなたを侵食している。
何を恐れているのか、立ち止まって考えるといい。
私の場合は何も成し遂げていない自分の惨状を直視したくなかった。
いや、それは正確じゃない。
現状を直視して目標を立てることを怠っていたのは、
目標を現実にしてしまったら大変さを受け入れなくてはいけないからだ。
単純に苦労するのが嫌だったのだ。
そうやって書くと何とも幼稚に聞こえるのだけれど、
その通りなのだから仕方がない。
そして、実際に現状を把握して目標を立てたわけだけれど
「嫌だな」という思いはつきまとう。
悲しいことに、目標を達成することに期待も喜びもない。
ではなぜ目標など立てたのか。
それは「なぜ努力するのか」と聞くのと同じだ。
しなくてはいけないから、する。
このままでいることの方がもっと嫌だから、
このままでいたらお先真っ暗だから、する。
なんと向上心のない人間なのだろう。
本当はもともとこういう人間だったのだ。
それが分かったことがこの年末の収穫というところか。
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